コンビニ その3

山道を抜け、大きな国道まで出てみたが、道中にコンビニがあった記憶は無い。「見落としたか...?」確認のため、元来た道を通って帰路につくことにした。しかし、いくら走れどもコンビニどころか、立っていたであろう跡地すら見つからない。時刻は既に夕暮れ。吐く息はすでに白い。帰路につく途中、ヘルメットの中でモヤモヤした感情がわいてくる。「ルートはこっちであってるはずだよな。潰れて更地にでもなったか?」しばらく山道を走ってると、地元の人らしき男性が路上の薪を軽トラに積んでいるのを見かけた。「すいません、ここらにコンビニってないですか?ちょっとトイレに行きたくて...」ヘルメットのシールドを開けて、男性に話しかける。男性は少し考え込むように視線を泳がせたあと、「このあたりには無いなぁ。もっと向こうのおっきぃ国道まで出たら、ローソンなんかがあったと思うよ」「一昨年くらいに通ったときは、ここら辺にあったと思うんですけど...サークルKとか」「サークルK?ここら辺には無いよ〜、この道は何年も前から通ってるけど、サークルKがあった記憶はないなぁ」



背筋がゾッとした。